おしらせ

「第 132 回 全国吟道大会」合吟競吟 審査結果について

公益社団法人 日本詩吟学院
審査委員会

令和4年10月16日(日)宮城県・仙台サンプラザホールにおいて開催されました標記事業につきましては、感染症対策を講じたうえで、対面式としては3年ぶりとなる全国吟道大会ということもあり、多くの皆様のご参加をいただき誠にありがとうございました。
大会のひとつとして行われた「合吟競吟」につきまして、審査講評および表彰結果を掲載いたします。
なお、審査講評については、機関誌『吟道』11月号ならびに当ホームページに掲載済みの「第28回全国優秀吟者吟道大会」の審査講評とも共通する部分が多々ありますので、併せてご覧下さい。
また、指導者および各地区の審査委員におかれましては、独吟各部門・連吟とともに、これら審査講評を参照のうえ任に当たられるようお願いいたします。

【審査講評】(入賞団体も含めて全体的に気になる点として)
登降壇時および整列時の統制が取れていない団体が多く、地区予選会からの共通事項である各吟者の定められた
間隔が不均衡である団体も散見された。
認められた所作の一つである前後の「礼」の掛け声のタイミング・吟詠とのバランスが悪い。
全員が揃う前の掛け声、足を開いたままの礼、吟詠後の「残心」が感じられない礼、吟題・作者・吟詠
より声量の大きな礼など。
吟詠時の姿勢が悪い吟者が散見される。手足の揺れ、首振り等。
吟題・作者を唱えてから吟じ出しまでが早い。吟じ出し前の呼吸が正しく行われておらず、吟じ出しも
バラツキが目立つ。
二句三息がなされておらず吟詠にあたっての腹式呼吸が体得されているのか疑わしい。
その結果、吟詠の間の取り方が悪くなっている。間を取るべき部分が早く、入るべきでない部分に間が入る。
合わせること・声を張ることにのみ終始しており、結果としてぶつ切れで流れの悪い吟になってしまっている。

詩文の読み込み不足に起因する「ひろい読み」や「間延びした読み」が目立ち、個々においては頭声・ファル
セット等(裏声)の多用、ビブラート過多や鼻声など、基本的な発声に問題ある者が散見される。

合吟である以上、声の高さやタイミングが「合っている」ことは大前提ですが、それ以前の問題が見受けられる
団体、あるいは合わせんがために大切な部分が損なわれていた団体が多数あったことは大変残念です。
今後の研鑚・指導・選考に本評が生かされますことを切望いたします。
以上

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